個人事業主向けの経理その他サービスについて -1-

 スペインで自営業を開始、正確には消費税を含んだ請求書を発行出来、入金が勘定され、経費を認定され、税金を正しく納めることが可能になるためには一連の作業があり、これは思った以上に大変です。その理由はそもそも専門用語が羅列している上に、ルールが複雑且つ変わることがあります。さらに、経費に関しては意見の相違があったりするので不明確です。また 税調査というのがあったりすと、やはり専門家がいると税務署に対して業界用語で対応してくれるので便利だったりします。なので、出来るところは自分でやってもいいのですが、あまりこだわらないことが肝要です。

 で最大のテーマはどのように専門家(Gestor - ヘストール)を見つけるかです。これは非常にハードルが高い課題です。従来は口コミを利用していました。知人を通すことで、提供サービスの一定の担保が欲しいからです。ということは、なかなか良い専門家を見つけることができないということです。一般的な苦情の多くは、経理ミスがある、追徴課税を避けられるのに見逃す、書類作業だけして、節税や利益の向上のためのアドバイスがない等です。
 
 今回は現在利用しているGestorがコストを下げることができない、一人事務所で休暇時の対応が不可、基本的に会社向けで個人事業主向けに向かないということで、新に探すことにしました。そしてこちらがその条件です。最後の英語は、まぁこのくらいの教育レベルがあったほうがいいなぁぐらいです。ただし外国語を話す人は一般に外国人を理解してくれるベースがあるので、ボディーブローのように関係構築に効いてきます。

 ちなみにスペイン語ですが、ここではどうして自己申請をせずに Gestorを雇ったほうがいいか非常にわかりやすく説明しています。

 さて自営業の義務事項は下記の4つです。これを満たせば優良自営業者となります。

  1. 帳簿(入出金)
  2. 税務報告書
  3. 売買契約書
  4. データー保護法準拠証明
  5. 実際に担当者と面談(相談)できること(できるなら近くがいい)
  6. 質問に際し直接質問出来、追加料金が掛からないこと
  7. 義務要項をサービスがカバーしていること
  8. Hangout/Skype等でMeetingが出来ること
  9. 明瞭会計であること(年間600Eurosぐらいを目標)
  10. 英語が話せること
 帳簿ですがこれは、簡単なイメージで大丈夫です。おこずかい帳のイメージでいいですね。償却が必要なものに関しては、別途ページをさいて記載しておくと良いと思います。PLやBSの簡易版というイメージでいいです。BSは義務事項ではありません。

 税務報告書ですが、4半期と年次に必要な書類です。上記の帳簿をベースにすると良いでしょう。

 売買先からの契約書です。これは提出を求められることは少ないようです。大きな金額の場合はそうなるでしょう。

 最後にデータ保護法ですね。自営業のレベルだと、LOPD登録をしておけば大丈夫です。雇用したりすると、もう少ししっかりしたデーター保護をするようにしなければいけません。どちらにしても難しいことではないで(例えばパスワードをかけておくとかです)、ビジネスが大きくなっていく段階でGestorに聞けばいいでしょう。

 これらは全て自分で努力すればできるものになるでしょう。但し、繰り返しになりますが、面倒です。また役所とのやりとりは全てネットを通じてとなり、特別な承認が必要だったりします。個人証明書の取得以外は、これらは専門家に任せたほうがコスト的に有利です。

 こちらが選定条件です。
この条件に合いそうなところを3つ選びました。
 次回は実際に面談した結果をpostします。

 ところでSagrada Familiaの家具付きアパートが10月から入居可能になりました。リフォーム終了の目処がたちそうです。www.hellobarcelona.jpを参照してください。この写真は天井を剥がして状態の確認をしています。このまま利用することも可能ですが、整備に結構費用がかかるので、今回は天井を新たに作ることにしました。光が1日中入るアパートになります。


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