SLの株主の追加方法と公証人

 スペインで会社を設立した場合は、通常はSL( Sociedad Limitada)となります。何かしらの都合により株主を増やすことがありますが、その時の作業に関して、色々と公証人から直接教えてもらいましたので、折角ですからスペインでの起業家の皆さんに共有したいと思います。費用は公証人より前後しますので、目安と思ってください。また金額は別として、値引きが可能だったりもします。公証人はNotarioと言います。Google Mapで調べても出てくるでしょうし、友人の紹介で利用するのもいいでしょう。私は5件以上の異なったNotarioを利用しましたが、大体一緒です。通常は秘書(全員男性でした)が様々な書類の下準備をして、ライセンスを保有している公証人が最後に出てきて、内容を確認した上で、署名作業をするという手順です。尚、異なった追加情報があれば教えてください。

 株主の増加方法には、既存株の再分配と増資による分配があります。まずは既存株の再分配からのお話です。どちらも外国人の場合はNIEの取得と公証人のお世話になる必要があります。

 再分配に当たっての作業は、非常に簡単で、公証人に株主が同席する事により完了出来ます。費用は200Euro程からでしょうか。新たな株主がNIEもしくはDNIを提示して、公証人の前でサインをして終了です。その他の作業が生じないのが、特徴です。新株主が、出席できない場合は、poderと言われる委任状を用意する事により、代理人が手続きをすることが出来ます。海外に新株主がいる場合は、NIEを取得した上で、公証人に行き、この委任状を用意して、その委任状をスペインの翻訳(法律で認定された通訳者)を実施する事により、作業を完了することが出来ます。委任状の例は、公証人に頼めばくれるはずです。委任状のコストは様々ですが、スペインでの翻訳は150Euroくらいからでしょうか。これであれば、わざわざこちらにスペインまでくる必要は有りませんね。

 増資の場合は、会社の口座に増資者の名義で振込みます。銀行から増資目的の振込み証明書を取得(通常は無料) し、増資者の関連書類(DNI/NIE)を持参すれば完了です。この場合は、公証人への出席は不要です。ですので海外に居たまま、増資の作業を終了することが出来ます。費用は公証人が500Euro、商業登録が400Euro、その他の作業費が320Euro(ここは自分でやれば安くなります)からです。

 また、書類作業上、どちらの場合でも共通しているのは、D-1Aと言うか外国投資受入申請が必要でこれはオンラインで公証人がしてくれます。費用は90Euroです。

 こんな感じで出来ます。公証人によっては英語が理解できるところもあるので、この場合は、非常に作業が捗ります。お堅いイメージの公証人ですが、非常にフレンドリーです。特に秘書の方は非常に熱心に仕事をしてくれます。




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